みなとみらい21地区合同防災訓練レポート

みなとみらい21地区合同防災訓練レポートの写真

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みなとみらい21地区の最大規模の防災訓練「第24回 みなとみらい21地区合同防災訓練」が2019年3月4日に実施されました。
この防災訓練は地区内の企業・団体から参加、日頃からの防災意識の高揚と、災害時に連携して被害を最小限にとどめる「共助」の促進を図ることを目的とするもの。
当日はあいにくの雨のため、屋外で行う予定だったプログラムは中止となったため、屋内で実施された2つのプログラムをご紹介しましょう。

●帰宅困難者受入訓練

みなとみらい21地区には災害時に帰宅が可能になるまで待機する場所がない帰宅困難者を一時的に受け入れ、休憩場所のほか、可能な範囲でトイレ、水道水、情報の提供等を実施する帰宅困難者一時滞在施設が数多くあります。
この訓練では大地震発生に伴い公共交通機関が停止し、1つの施設に受入定員を超える帰宅困難者が集まってしまったこと想定し、災害時掲示板を活用して施設で情報のやり取りを行いながら受入可能な他の施設への帰宅困難者の誘導を行うというものです。

◎災害発生・帰宅困難者一時滞在施設へ集合

ymmbousai1.jpg 左:みなとみらい地区で配布されている帰宅困難者支援ガイド
右:地区内の企業・団体から約80名が帰宅困難者一時滞在施設の1つである「日本丸メモリアルパーク訓練センター」に集まる。

◎受入

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帰宅困難者を受入、鉄道の運行状況等を把握する。帰宅困難者一時滞在施設としての重要な役割。

◎地区内の帰宅困難者一時滞在施設との情報伝達

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帰宅困難者の数が、帰宅困難者一時滞在施設の許容範囲を超えた状況が発生。災害時用掲示板を使い他の拠点と情報を共有して、受入可能かどうか情報交換を行う。

◎誘導

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「日本丸メモリアルパーク」から近くの帰宅困難者一時滞在施設の1つである「クイーンズスクエア横浜」へ、帰宅困難者の半数を誘導する。

◎受入

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新たな受入先、クイーンズスクエア横浜クイーンモールに到着。順次受入を行う。

帰宅困難者受入訓練について、担当した一般社団法人横浜みなとみらい21の平山美智雄さんに話を聞いてみました。

IMG_9124.jpg一般社団法人横浜みなとみらい21
平山美智雄さん

今回の訓練は、当地区「都市再生安全確保計画」の主要目標に位置付けられている「帰宅困難者対策」推進の一環となります。
みなとみらい地区は、平日の1時過ぎの来街者数が一番多く約10万人で、その中で自宅までの距離により徒歩での帰宅が困難な人たちは4.2万人と推計されています。
そういった状況の中で、国や横浜市が基本前提とする「一斉帰宅の抑制」を地区内では半分以上の企業が取り組む方針であるため、2万7千人ほどの方々が、帰宅困難者としてこのエリア全体で支援を行う必要があると予想されています。

今回は地区内の企業から80名の方々に参加いただき、日本丸の一時滞在施設に集まっていただいてから、許容を超える半数40名の方々に、クイーンズスクエアの一時滞在施設と連携して受入可能であることを確認後、その場所まで誘導、一時滞在をしていただくプログラムです。一方、「情報受伝達体制の強化」にも取り組んでおり、各施設毎での迅速な情報共有ができる体制作りも進めてきました。また、訓練の後にアンケートを実施して、さまざまな声をフィードバックいただき、次回の訓練に反映するようにしています。みなとみらい21エリアが、本当の意味で『安心・安全』な街に近づけるように、これからも努力していきます。

●負傷者搬送及び応急手当訓練

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西消防署の隊員から直接指導を受けて、毛布や椅子を利用した傷病者搬送の実技訓練及び三角巾を使用したけがの応急手当の実技訓練を行いました。

◎三角巾を使用したけがの応急手当

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2人一組となり、片方がけがをした役となり、片方が三角巾でけがの応急処置を行う

◎毛布を使った傷病者搬送

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けがをした方を搬送する方法を学ぶ。運ぶ際の注意点としては、進行方向とは逆側に頭を持ってくること。そうすることで、けがをした方が恐怖を感じることを少なくできるとのこと。


最後に防災訓練全体を担当する一般社団法人横浜みなとみらい21の鈴木克巳さんからお話しを聞きました。

IMG_9143.jpg一般社団法人横浜みなとみらい21
鈴木克巳さん

みなとみらい21地区は街づくりの当初から災害に強い街づくりが行われてきました。
みなとみらい中央地区は埋め立ての際に地震災害や地盤沈下などを考慮し、各種の地盤改良を行なっています。そのため、東日本大震災でも液状化も起こっていません。また、50万人分の新鮮な飲料水を3日分確保できる災害用給水タンクや救助・救出活動、避難生活の維持等のため備蓄品が収納されている防災備蓄庫などの施設もあります。

しかし大規模な地震が発生した時など、ハードの面だけではなくソフト面からの対策が必要になってきます。
災害時には共助と自助の両方の体制が整っていることが大事と言われていますが、年間来場者数が約8,100万人、就業者数は約10万3千人という場所ですから、数多くの方々が働き暮らすエリアとして、それぞれの人たちが協力し合う体制づくりが必要だと私たちは考えています。
そのための一環として、西消防署や戸部警察署、西区役所や水道局、横浜市西区社会福祉協議会の方々にもご協力をいただきながらこの合同防災訓練を毎年実施しています。
今年で24回目となりますが、みなとみらい21地区内の企業の皆さんから数名、毎年担当者を派遣いただき、訓練を通じて、防災・減災意識を高めていただくことを目的に防災訓練を行っています。

震災は起こらないことが一番ですが、本当に起こってしまった時に迅速に行動をとることができるかどうか、それが一番大切なことだと思います。
自助・共助の仕組みづくりを目指す上で、こうした日頃からの訓練を通じて、地区内の企業同士も顔見知りになることも大事なことだと感じています。こういった機会を大切に、本当の意味での安全・安心な街を目指していきたいと思います。

以上